webカメラが手に入らない!
昨今の新型コロナウイルスの流行により、webカメラの需要が高まっております。
PCワールドでもよくお問い合わせをいただくのですが、webカメラは在庫分が完売しており、次回の入荷時期は未定となっています(2020年4月18日現在)。
スマーフとフォンのカメラをパソコンのwebカメラとして使う
そこで、今回ご案内するのが、Dev47Appsが配布しているAndroidのスマートフォンをパソコンのwebカメラとして使えるフリーソフト「DroidCam Wireless Webcam(以下DroidCam)」です。
webカメラを高額で悪質転売業者から入手したり、いつ入荷するかわからないのをひたすら待ったりせずとも、お手持ちスマートフォンをwebカメラとして使えます。
スマートフォンとパソコンにそれぞれアプリをインストールし、接続することでスマートフォンのカメラをパソコンのwebカメラとして使えるようになるのです。
※そもそもTeams等のオンライン会議サービスはパソコンでなくてもスマートフォンで大抵は使えるのですが…
スマートフォン側の準備
スマートフォンに「DroidCam」をインストールします。手順は以下のとおりです。

①GooglePlayで「DroidCam」と検索し、「DroidCam 」をインストールする

②「DroidCam」アプリを起動するとアプリの概要が表示されるので「Next」をタップ

③アプリの使い方が表示されるので、「Got It」をタップ
カメラや音声の使用をDroidCamに許可するか尋ねられた場合は。「許可」をタップします。
これでひとまずスマートフォン側の設定は終わりです。
パソコン側の準備
スマートフォンだけでなく、パソコン側にもソフトのインストールが必要です。手順は以下のとおりです。

②開いた先にダウンロードリンクがあるので、クライアントソフトをダウンロードする

③ダウンロードしたインストーラーをダブルクリック

④インストーラーが起動する。「Next」をクリック

⑤ライセンス規約の条文が表示される。よく読んで同意する場合は「I Agree」をクリック

⑥インストール先を変更できるが、特に変更する必要はないのでそのまま「Install」をクリック

⑦途中、「このデバイスソフトウェアをインストールしますか?」と尋ねられるので、「インストール」をクリック

⑧インストールが完了したら「Finish」をクリック

⑨デスクトップに「DroidCamApp」のアイコンが追加された
これでパソコン側の準備も完了です。次に、実際にDroidCamを利用してスマートフォンをwebカメラとして使ってみます。
I.無線LANでパソコンとスマートフォンを接続する
無線LANで接続するには、スマートフォンとパソコンが同一ネットワーク内にある必要があります。
スマートフォンもパソコンも同一のWiFiに繋ぐ、またはスマートフォンを繋いだWiFiと同一のLAN内に有線でパソコンを繋いでおく必要があります。
念のため、スマートフォンのモバイルデータ通信(電話回線でのデータ通信)はOFFにしておくとよいでしょう。

①スマートフォンの「DroidCam」アプリを起動するとIPや通信ポートが表示されている

②パソコン側の「DroidCamApp」をダブルクリックして開く

③「DroidCam Cliante」が起動するので、スマートフォンに表示されているIPアドレスとポート番号を入力し、「Start」をクリック
これでスマートフォンとパソコンが接続され、スマートフォンのカメラがwebカメラとして使えるようになりました。
II.USBでパソコンとスマートフォンを接続する(上級者向け)
スマートフォンとパソコンをUSBケーブルで接続して使う方法もありますが、こちらはスマートフォンの開発者モードを有効にする必要があります。

①スマートフォンの端末情報から「ビルド番号」を表示させ、連続してタップする(7回程度が目安)
※端末によって異なりますが、筆者の端末の場合は、「設定>システム>端末情報>ソフトウェア情報 」の中にありました

②「これで開発者になりました」と表示されれば成功
※端末によっては「これでデベロッパーになりました」と表示される場合もあります

③システムメニュー内に「開発者向けオプション」のメニューが現れるのでタップ
※筆者の端末では「設定>システム」にありました

④「USBデバッグ」をONにする
※これでスマートフォン側の下準備は終了です

⑤スマートフォンの「DroidCam」アプリを起動する

⑥スマートフォンとパソコンをUSBケーブルで接続し、パソコン側の「DroidCamApp」を開く

⑦USBのアイコンをクリックし、「Start」をクリック
これでスマートフォンとパソコンがUSBで接続され、webカメラとして使えるようになりました。
実際にアプリケーションで使ってみる
動作が確認できたもの

Microsoft Teams(デスクトップアプリ版)
カメラとして認識し、ビデオ通話できた

Microsoft Teams(webアプリ(ブラウザ)版)
カメラとして認識し、ビデオ通話できた

Zoom
カメラとして認識し、ビデオ通話できた
動作しなかったもの
Windowsカメラアプリ:✕ カメラとして認識されなかった
Skype:✕ カメラとして認識されなかった
※あくまで筆者の使用環境での結果です。他の環境では動作したり、逆に動作しない可能性があります。
実際に使ってみての感想
・カメラを別途用意しなくても手持ちのAndroidスマートフォンはwebカメラとして使える
・スマートフォンへの負荷が高いらしく、webカメラとして使用しているとスマートフォンが温かくなった
・パソコンへの負荷もそれなりに高く、プレビューを使用するとGPU使用率がかなり高くなった
・映像のラグ(遅延)が結構大きい
・カメラを固定するならスマホスタンドは必須
まとめ
いかがだったでしょうか。
手持ちのスマートフォンとパソコンにフリーソフトを導入すれば、webカメラと同等のことができるのがわかったかと思います。
ただ、設定は案外面倒ですし、カメラの遅延も結構あります。(筆者のパソコンが非力なのかもしれませんが)
常用するには正直難があると思いますが、webカメラが手に入るまでの一時しのぎとしては十分かと思います。
今回はAndroidスマートフォンを使用しましたが、iOS向けには「iVCam」という「DroidCam」と同じようなことができるアプリがあるようです。
筆者はiPhoneを持っていないので実験はできませんが、紹介だけさせていただきます。